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公務員と談合-公務員の入札談合への関与について解説

2025-03-08

談合は昔から問題となってきました。特に、公共事業においては、本来談合を規制するべき立場であるはずの公務員が予定価格を教えるなどして談合に関与することもあります。本来公の入札等の公正を保持するべき公務員自らこのような談合に関与しては、入札等の公正を確保できず、行政への信頼を損ねることになります。ここでは、公務員が談合に関与した場合の刑事処分や懲戒処分について解説します。

入札談合等関与行為防止法
事業者が談合をすれば、刑法の談合罪(刑法第96条の6第2項。3年以下の懲役若しくは250万円以下の罰金又は併科)や独占禁止法の不当な取引制限禁止の違反(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第2条第6項・第3条・第89条第1項第1号。5年以下の懲役又は500万円以下の罰金)に該当します。

公務員が談合の唆しや情報提供など談合に関与した場合、「入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律」(入札談合等関与行為防止法)により規制されます。。この法律は、「公正取引委員会による各省各庁の長等に対する入札談合等関与行為を排除するために必要な改善措置の要求、入札談合等関与行為を行った職員に対する損害賠償の請求、当該職員に係る懲戒事由の調査、関係行政機関の連携協力等入札談合等関与行為を排除し、及び防止するための措置について定めるとともに、職員による入札等の公正を害すべき行為についての罰則を定め」ています(同法第1条)。
「職員」(同法第2条第5項。国若しくは地方公共団体の職員又は特定法人(同法第2条第2項に定められており、国や地方公共団体が持ち分の多数を有して実質支配している法人)の役員若しくは職員)が、その所属する国等が入札等により行う売買、貸借、請負その他の契約の締結に関し、その職務に反し、事業者その他の者に談合を唆すこと、事業者その他の者に予定価格その他の入札等に関する秘密を教示すること又はその他の方法により、当該入札等の公正を害すべき行為を行ったときは、5年以下の懲役又は250万円以下の罰金に処されます(同法第8条)。

懲戒処分
懲戒処分の内容
公務員が談合等に関与した場合、重い懲戒処分を下されます。国家公務員に関する、人事院の「懲戒処分の指針について」によれば、「第2 標準例 1 一般服務関係 (11)入札談合等に関与する行為」において「国が入札等により行う契約の締結に関し、その職務に反し、事業者その他の者に談合を唆すこと、事業者その他の者に予定価格等の入札等に関する秘密を教示すること又はその他の方法により、当該入札等の公正を害すべき行為を行った職員は、免職又は停職とする。」と定められています。

懲戒事由の調査
公務員の入札談合等の関与に対しては、厳しい調査が行われます。
公正取引委員会は、入札談合等の事件についての調査の結果、当該入札談合等につき入札談合等関与行為があると認めるときは、各省各庁の長等に対し、当該入札談合等関与行為を排除するために必要な入札及び契約に関する事務に係る改善措置を講ずべきことを求めることができます(入札談合等関与行為防止法第3条第1項)。この求めがあったときは、各省各庁の長等は、当該入札談合等関与行為を行った職員に対して懲戒処分をすることができるか否かについて必要な調査を行わなければなりません(同法第5条第1項本文)。当該求めを受けた各省各庁の長、地方公共団体の長、行政執行法人の長又は特定地方独立行政法人の理事長が、当該職員の任命権を有しない場合(当該職員の任命権を委任した場合を含む。)は、当該職員の任命権を有する者(当該職員の任命権の委任を受けた者を含む。)である任命権者に対し、この求めがあった旨を通知し(同法第5条第1項ただし書き)、この通知を受けた任命権者は、当該入札談合等関与行為を行った職員に対して懲戒処分をすることができるか否かについて必要な調査を行わなければなりません(同法第5条第2項)。そして、各省各庁の長等又は任命権者は、この調査の結果を公表しなければなりません(同法第5条第4項)。入札談合等関与行為をすれば、所属する組織に知られて懲戒処分になるうえ、公表されてしまいます。

まとめ
このように、公務員が入札談合に関与すると、刑事、懲戒処分とも重い処分を科されます。
公務員の方で入札談合に関与してしまいお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。

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公務員の交通違反-公務員が交通違反をしたときの流れについて解説

2025-02-16

年末年始は今尚お酒を飲む機会が多く、飲酒運転もしばしば見られます。飲酒運転は重大な交通事故につながるおそれが高く、厳しく処罰されます。全体の奉仕者である公務員がこのような飲酒運転をすれば、重い懲戒処分が下されます。また、飲酒運転に限らず、交通事故を起こしたときに適切な対応をしなければ、さらに被害が拡大しかねません。このようなことも公務員としては許されないことです。ここでは、公務員が交通違反をしてしまった場合にどうなるかについて解説します。

飲酒運転(酒酔い運転・酒気帯び運転)
何人も、酒気を帯びて車両等(道路交通法第2条第1項第17号)を運転してはなりません(同法第65条第1項)。
この規定に違反して車両等を運転した者で、その運転をした場合において酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態)にあった者は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処されます(酒酔い運転。道路交通法第117条の2第1項第1号)。
その運転をした場合において身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態にあった者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されます(酒気帯び運転。道路交通法第117条の2の2第1項第3号)。「身体に政令で定める程度」は道路交通法施行令にて定められており、血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム又は呼気1リットルにつき0.15ミリグラムです(道路交通法施行令第44条の3)。
また、自分が飲酒運転をしなくても処罰されることがあります。酒気帯び運転することとなるおそれがある者に車両等を提供すること(道路交通法第65条第2項)や、酒類を提供したり飲酒をすすめること(同法第65条第3項)も禁止されています。車両等の提供をした者は、運転者が酒酔い運転をした場合は5年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処され(同法第117条の2第1項第2号)、酒気帯び運転をした場合は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されます(同法第117条の2の2第1項第4号)。酒類を提供したり飲酒をすすめた者は、運転者が酒酔い運転をした場合は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処され(同法第117条の2の2第1項第5号)、酒気帯び運転をした場合は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処されます(同法第117条の3の2第2号)。

過失運転致死傷・危険運転致死傷
交通事故を起こして、物損のみならず人を死傷させる人身事故を起こした場合は、より重く処罰されます。このような罪は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(自動車運転処罰法)で定められています。

自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処されます。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができます(自動車運転処罰法第5条)。

自動車事故の中でも危険な運転をして起こした人身事故は、危険運転と定められています。アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為を行う(自動車運転処罰法第2条第1号)等の危険運転を行い、よって人を死傷させた者は15年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処します(自動車運転処罰法第2条)。
アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させた者は12年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は15年以下の懲役に処します(自動車運転処罰法第3条第1項)。
また、自動車運転処罰法は、このような飲酒運転の発覚を妨げるような行為をした場合を「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱」として処罰しています。アルコール又は薬物の影響によりその走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で自動車を運転した者が、運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた場合において、その運転の時のアルコール又は薬物の影響の有無又は程度が発覚することを免れる目的で、更にアルコール又は薬物を摂取すること、その場を離れて身体に保有するアルコール又は薬物の濃度を減少させることその他その影響の有無又は程度が発覚することを免れるべき行為をしたときは、12年以下の懲役に処します(自動車運転処罰法第4条)。

いずれも、無免許運転の場合はさらに重い処罰が下されます(自動車運転処罰法第6条)。

措置義務違反・報告義務違反
交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(運転者等)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければなりません(措置義務(救護義務):道路交通法第72条第1項前段)。
また、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、その他の乗務員)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(派出所又は駐在所を含みます)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければなりません(報告義務:同法第72条第1項後段)。
措置義務違反をした者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処されます(同法第117条の5第1項)。
報告義務違反をした者は、3月以下の懲役又は5万円以下の罰金に処されます(同法第119条第1項第17号)。
自身の運転に起因して交通事故が起こり死傷者が出た場合で、措置義務に違反したときは、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処されます(同法第117条第2項)。

懲戒処分
交通事故や交通違反をした場合、重い懲戒処分を下されます。
国家公務員に関する「懲戒処分の指針について」では、「第2 標準例」「4 飲酒運転・交通事故・交通法規違反関係」にて、次のように定めています。免職もあり得る、非常に重い処分が定められています。

4 飲酒運転・交通事故・交通法規違反関係
(1) 飲酒運転
ア 酒酔い運転をした職員は、免職又は停職とする。この場合において人を死亡させ、又は人に傷害を負わせた職員は、免職とする。
イ 酒気帯び運転をした職員は、免職、停職又は減給とする。この場合において人を死亡させ、又は人に傷害を負わせた職員は、免職又は停職(事故後の救護を怠る等の措置義務違反をした職員は、免職)とする。
ウ 飲酒運転をした職員に対し、車両若しくは酒類を提供し、若しくは飲酒をすすめた職員又は職員の飲酒を知りながら当該職員が運転する車両に同乗した職員は、飲酒運転をした職員に対する処分量定、当該飲酒運転への関与の程度等を考慮して、免職、停職、減給又は戒告とする。
(2) 飲酒運転以外での交通事故(人身事故を伴うもの)
ア 人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた職員は、免職、停職又は減給とする。この場合において措置義務違反をした職員は、免職又は停職とする。
イ 人に傷害を負わせた職員は、減給又は戒告とする。この場合において措置義務違反をした職員は、停職又は減給とする。
(3) 飲酒運転以外の交通法規違反
著しい速度超過等の悪質な交通法規違反をした職員は、停職、減給又は戒告とする。この場合において物の損壊に係る交通事故を起こして措置義務違反をした職員は、停職又は減給とする。
(注) 処分を行うに際しては、過失の程度や事故後の対応等も情状として考慮の上判断するものとする。

失職
公務員は禁錮以上の刑に処せられると当然失職となります(国家公務員法第76条・第38条第1号、地方公務員法第28条第4項・第16条第1号)。地方公務員の場合、地方公務員法第28条第4項により、条例に定める場合は失職とならないという例外を定めることができます。過失による交通事故などを失職の例外として定めている公共団体もあります。飲酒運転をしていた場合は例外に当たらないとする公共団体は多いです。

まとめ
以上のように、公務員が交通事故・交通違反をしてしまうと重大な結果に至ることになります。
公務員の方で交通事故・交通違反にお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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公務員の懲戒ーインターネット書き込みでの懲戒免職のケースを解説

2025-01-14

公務員の方であれば、何らかの犯罪行為を行ったことで検挙されれば、多くの場合それが職場に発覚し、懲戒処分を受けるのはお分かりかと思います。しかし、犯罪行為以外でも懲戒処分になるリスクがあることはご存知でしょうか?
 今回は、インターネット上での書き込みで懲戒処分になる場合について、実際の事例を交えてご説明していきたいと思います。
 
実際の事例
https://news.yahoo.co.jp/articles/9eb6ab0b4c3f6183b46a10e27d95a5f1795e3e69
(Yahoo!ニュース。令和6年12月15日閲覧。)

インターネットで他人に対する不適切な書き込みを行ったとして、大分県佐伯市の45歳の男性職員が12月11日付で、懲戒処分を受けました。
減給10分の1、1か月の懲戒処分となったのは大分県にある佐伯市役所の弥生振興局地域振興課に勤務する45歳の男性副主幹です。
佐伯市によりますと男性職員は水道課に所属していた2023年9月、勤務時間外にインターネット上で公務員としてふさわしくない他人に対する不適切な書き込みを行ったということです。
2024年に入り外部の人から情報提供があり、市が調べて発覚しました。
市は被害者保護の観点から書き込みの内容などは明らかに出来ないとしていて、「市民の信頼に応えるため綱紀の保持を徹底する」話しています。

関係法令
 そもそも、侮辱や名誉毀損にあたるかどうかと、公務員としての不適切な投稿にあたるかどうかは、相当の隔たりがあると考えられます。
 侮辱や名誉毀損については具体的に他人を特定して、社会的評価を下げる具体的事実の指摘や、社会的評価を下げる言葉を発するようなことを行わなければならないのですが、「不適切な行為」を評価するに当たっては具体的に誰に言うのか、という点はあまり関係がなくなってくると考えられます。
処分基準については、人事院の「懲戒処分の指針について」が参考になります。
実際の処分基準は各自治体などで違いますが、概ね同じような基準が設けられていることが多いです。

1 一般服務関係
(4) 勤務態度不良
勤務時間中に職場を離脱して職務を怠り、公務の運営に支障を生じさせた職員は、減給又は戒告とする。

2 公金官物取扱い関係
(10) コンピュータの不適正使用
職場のコンピュータをその職務に関連しない不適正な目的で使用し、公務の運営に支障を生じさせた職員は、減給又は戒告とする。

「3 公務外非行関係」で名誉毀損や侮辱は列挙されていませんが、法定刑の近いものと比較して減給~停職あたりが考えられるところです。

弁護活動
 犯罪に当たらない行為でも不適切とされた場合、懲戒処分が行われる可能性があることがご理解いただけたと思います。今回紹介した事案だと、勤務中のパソコン不正利用なども関わっていると考えられます。実際の事案においては、書き込みの具体的内容、書き込みの方法や時間、発覚の経緯、職場における具体的な職務内容や立場が処分内容に相当関わってくると考えられます。
 実際に、職場での聴き取りでどういった内容を答えるか、どういった点を主張していくか、などは弁護士がサポートに入った方がより分かりやすいでしょう。特に、実際の書き込みについては犯罪に当たるかどうかが微妙で、職務時間外などでもないような場合、供述や主張次第で処分が変わる可能性もあるので、弁護士に相談する意味が大きくなってきます。

まとめ
具体的な犯罪行為に当たるかどうかが怪しい場合でも、懲戒手続に当たっては注意して臨んだ方が良いことが分かっていただけたと思います。なんてことはない、どうせこの処分になることは決まっている、と思わずに、一度弁護士に相談する等をしていく必要があります。
刑事事件にあたることをしていない場合でも、懲戒処分を受けるのではないかとお悩みの公務員の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

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公務員の懲戒処分と刑事事件―不起訴でも懲戒免職となる場合について解説

公務員と賭博-オンラインカジノ問題を基に公務員の賭博について解説

2024-12-24

東京高検の検事長がコロナ禍において、新聞記者と賭けマージャンをしていたことが大きな問題となりました。
一方で、一般の公務員でも、オンラインカジノなどにより安易に賭博に関わることが可能な状態となっています。
ここでは、賭博問題について解説します。

賭博
賭博(とばく)については、刑法の「第二十三章 賭と博及び富くじに関する罪」にて、次のように定めています。
(賭博)
第百八十五条 賭博をした者は、五十万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭かけたにとどまるときは、この限りでない。
(常習賭博及び賭博場開張等図利)
第百八十六条 常習として賭博をした者は、三年以下の懲役に処する。
2 賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、三月以上五年以下の懲役に処する。
(富くじ発売等)
第百八十七条 富くじを発売した者は、二年以下の懲役又は百五十万円以下の罰金に処する。
2 富くじ発売の取次ぎをした者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
3 前二項に規定するもののほか、富くじを授受した者は、二十万円以下の罰金又は科料に処する。

「賭博」とは、勝敗が偶然の事情に左右されるもので、その勝敗により財物や財産上の利益の得喪が行われることをいいます。賭博は国民に怠惰浪費の弊風を生じさせ、勤労の美風を害するばかりでなく、暴行その他の副次的犯罪を誘発し又は国民経済の機能に重大な障害を与えるおそれがあるとして、禁止されています(最高裁昭和25年11月22日大法廷判決)。
関係者が即時に娯楽のために消費できる「一時の娯楽に供する物」を賭けたにとどまる場合は、犯罪にはなりません。

オンラインカジノは、国外のカジノが合法な国・地域の企業が運営し、合法な国・地域にサーバーがあることが多いです。賭博は国外犯ではありません(刑法第2条・第3条・第4条)ので、日本国外のカジノが合法な国・地域内のカジノなどで賭博を行う限りでは違法ではありません。しかし、オンラインカジノのように賭博行為自体を日本で行っていれば、日本の法により取り締まりを受けます(刑法第1条第1項)。

近年の問題:マネーロンダリングのおそれ
特にオンラインカジノは、マネーロンダリングに利用されるおそれもあります。
マネーロンダリング(Money Laundering:資金洗浄)とは、一般に、犯罪によって得た収益を、その出所や真の所有者が分からないようにして、捜査機関等による収益の発見や検挙等を逃れようとする行為をいいます。このような行為を放置すると、犯罪による収益が、将来の犯罪活動や犯罪組織の維持・強化に使用され、組織的な犯罪を助長するとともに、これが移転して事業活動に用いられることにより健全な経済活動に重大な悪影響を与えることになります。

懲戒処分
先述の最高裁の指摘の通り、賭博は勤労という社会道徳を損ねるだけでなく、他の犯罪に繋がるおそれもありますので、全体の奉仕者である公務員としては厳に慎まなければなりません。
国家公務員の懲戒に関する「懲戒処分の指針」では、「3 公務外非行関係」に「  (9) 賭博 ア 賭博をした職員は、減給又は戒告とする。」「 イ 常習として賭博をした職員は、停職とする。」と定められています。賭博をすれば、懲戒処分の対象となり、将来に影響を与えることになります。

まとめ
このように、公務員が賭博を行うと、刑罰を科され懲戒処分を受けるなど大変な不利益をこうむります。
公務員の方でご自身の行ったことが違法な賭博でないかお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

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公務員と服務規律

公務員の犯罪と懲戒処分-公務員が犯罪を行ったら懲戒処分を受ける可能性があります

2024-12-18

公務員の方が犯罪を行ってしまったら、勤務先から懲戒処分を受ける可能性があります。
懲戒処分としては、免職、停職、減給、戒告があります。
免職は、職員の身分が失われ、失職することになります。
停職は、職員としての身分を保有させたまま、一定の期間、職務に従事させない処分で、その間の給与は支払われません。
減給は、一定の額を給与から減額する処分です。
戒告は、その責任を確認して将来を戒める処分で、注意されることになります。
懲戒処分を受けた事実は、公表されることがあります。

懲戒処分については、処分基準が定められております。
例えば、人事院では、「懲戒処分の指針について」により、懲戒処分がより一層厳正に行われるよう、任命権者が懲戒処分に付すべきと判断した事案について、処分量定を決定するに当たっての参考に供することを目的として、懲戒処分の指針を作成しました。
具体的な処分量定の決定に当たっては、
① 非違行為の動機、態様及び結果はどのようなものであったか
② 故意又は過失の度合いはどの程度であったか
③ 非違行為を行った職員の職責はどのようなものであったか、その職責は非違行為との関係でどのように評価すべきか
④ 他の職員及び社会に与える影響はどのようなものであるか
⑤ 過去に非違行為を行っているか
等のほか、適宜、日頃の勤務態度や非違行為後の対応等も含め総合的に考慮の上判断するものとされます。
個別の事案の内容によっては、標準例に掲げる処分の種類以外とすることもあり得るところとされています。
例えば、標準例に掲げる処分の種類より重いものとすることが考えられる場合として、
① 非違行為の動機若しくは態様が極めて悪質であるとき又は非違行為の結果が極めて重大であるとき
② 非違行為を行った職員が管理又は監督の地位にあるなどその職責が特に高いとき
③ 非違行為の公務内外に及ぼす影響が特に大きいとき
④ 過去に類似の非違行為を行ったことを理由として懲戒処分を受けたことがあるとき
⑤ 処分の対象となり得る複数の異なる非違行為を行っていたとき
があります。
また、例えば、標準例に掲げる処分の種類より軽いものとすることが考えられる場合として、
① 職員が自らの非違行為が発覚する前に自主的に申し出たとき
② 非違行為を行うに至った経緯その他の情状に特に酌量すべきものがあると認められるとき
があります。
懲戒処分を受ける可能性を想定しながら、捜査・取調べへの対応や被害者への対応を具体的にどうするかを検討しなければなりません。

公務員の方が犯罪を行ってしまった場合、勤務先から懲戒処分を受けて、今後の人生にとって大きな悪影響を及ぼす不利益を受ける可能性があります。
早い段階から弁護士に相談し、対応を検討する必要があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、公務員の懲戒処分を含めて刑事弁護に精通した弁護士が多数所属しております。
これまでに多くの公務員の方々の相談に対応し、事件を扱ってきました。
ぜひお気軽にご相談ください。
初回の面談は無料となっております。
捜査・取調べへの対応や、被害者への対応などについて、具体的にどのようにすればいいか、懇切丁寧に説明させていただきます。
中には、事件が発覚してしまったショックで、思考停止に陥り、時間が経過するまま対応を放置するような人もいます。
時間が経てば経つほど状況は不利になっていく可能性が大きいですので、なるべく早い対応が必要になってきます。
ご本人だけの問題ではなく、ご家族にも悪影響が大きくなってしまいますので、なるべく早くご相談ください。
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日時を調整させていただいて、早期に面談を実施させていただきます。

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公務員の懲戒処分と刑事事件-不起訴でも懲戒免職となる場合について解説

公務員と刑事事件-盗撮での懲戒免職事件を基に解説

2024-12-15

公務員の方であれば、盗撮が犯罪行為にあたり、それが職場に発覚すれば懲戒処分を受けるのはお分かりかと思います。しかし、懲戒免職にまでなるようなイメージはないのではないでしょうか。
 今回は、盗撮で懲戒免職になる場合について、実際の事例を交えてご説明していきたいと思います。
 
実際の事例
https://news.yahoo.co.jp/articles/23aca77c5d078a755d0a5b8956004e4f59f7929d
(Yahoo!ニュース。令和6年11月26日閲覧。)

埼玉県さいたま市は22日、同市岩槻区の商業施設で女性を盗撮したなどとして、岩槻区役所保険年金課の男性課長補佐(53)を地方公務員法に基づき、免職の懲戒処分にしたと発表した。
 市人事課などによると、男性課長補佐は8月16日午後0時10分ごろ、東武岩槻駅前の商業施設「ワッツ東館」で女性のスカート内にスマートフォンを差し入れ、下着などを盗撮。同日、性的姿態撮影処罰法違反の容疑で岩槻署に逮捕された。区役所は同施設内にあり、昼休憩中の犯行だった。同日朝にも岩槻駅構内で別の女性に同様の盗撮行為をしたとして立件されていた。
 男性課長補佐は9月26日付で不起訴処分となったが、市の調査などで、7月中旬から約20件の余罪を認めたため、市は常習性があると判断。管理監督する立場である点も考慮し、処分を決めた。男性課長補佐は「業務上の悩みや私生活でのストレスが膨らみ、ストレスを解消したい気持ちで犯行に及んでしまった」と動機を述べているという。

関係法令

懲戒処分も一方的に不利益を科す処分ですので、公正な基準に基づいて行われます。処分基準については、国家公務員の懲戒処分に関する人事院の「懲戒処分の指針について」が参考になります。

3 公務外非行関係
(14) 盗撮行為
  公共の場所若しくは乗物において他人の通常衣服で隠されている下着若しくは身体の盗撮行為をし、又は通常衣服の全部若しくは一部を着けていない状態となる場所における他人の姿態の盗撮行為をした職員は、停職又は減給 とする。

事例のような地方公務員の場合は、実際の処分基準は各自治体などで違いますが、概ね同じような基準が設けられていることが多いです。しかし、盗撮や痴漢については、免職も処分に挙げているところが多く見られます。

弁護活動
 基本的に、上記のように国家公務員の盗撮に関しては懲戒免職までは懲戒処分の基準に入らないことが多いと言えます。
 しかし、ニュース記事のように、刑事事件自体は不起訴処分となっていても、常習性が深いと判断され、現状の職務的地位を重くとらえられると、地方公務員の場合は懲戒免職となる危険もあります。
 処分軽減のポイントとしては、市や県、国の聴き取りでどういった内容を答えるか、と言ったところや、実際に調査などにおいてどういった主張をしていくか、と言うところにかかってきます。当然、御自身でも対応可能な範囲はありますが、どう話したらどう影響するのか、どう主張すれば処分軽減につながるかなどは弁護士がサポートに入った方がより分かりやすいでしょう。特に、前科も特に無く、事件自体は不起訴になっているような場合、供述や主張次第で処分が変わる可能性もあるので、より弁護士が関与する意味が大きくなるでしょう。

まとめ
盗撮のように処分基準上懲戒免職が予定されていない場合でも、懲戒免職処分がなされるかもしれないことがお分かりいただけたと思います。可能な限り処分を軽減し、特に懲戒免職を防ぐ意味でも、弁護士に相談する意味が出てきます。
盗撮その他の事件を起こしてお悩みの公務員の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

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公務員の懲戒処分の流れ-公務員が罪を犯した場合の懲戒処分の内容や手続きの流れについて解説

公務員と飲酒-公務員が飲酒して事件を起こしてしまった場合について解説

2024-12-07

年末年始ともなると、公務員の方も忘年会などで飲酒する機会が多くなると思われます。飲み過ぎて酩酊し、事件を起こした場合、処分を受けることになります。
ここでは、公務員の飲酒にまつわる事件について解説します。

刑事事件
酔っ払っていたことを理由に、よく起きるのが傷害・暴行事件です。
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円に処されます(刑法第204条)。
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処されます(刑法第208条)。
「酔っ払っていてよく憶えていない」からといって、故意が否定されることはありません。
事件当時、過度の酩酊により事理弁識が困難になっていたとえる場合、心神喪失又は心身耗弱とされ、責任能力が否定又は軽減されることがあります(刑法第39条第1項・第2項)。しかし、酔って自分が人に危害を加えるだろうと予測できる状況なのに敢えて飲酒したような場合、責任の減免が認められない可能性があります。
暴行にとどまる場合、前科がなければ不起訴(起訴猶予)で済む可能性が高いです。
一方、傷害の場合、傷害の程度が重いと、前科がなくても起訴される可能性があります。全治2週間以上の傷害の場合、略式請求(刑事訴訟法第461条以下)ではなく公判請求される可能性もあります。
暴行・傷害いずれにおいても、起訴を避け又は罰金などの軽い処分にとどめるには、被害者と示談を成立させることが重要となります。示談において支払う示談金では、暴行・傷害行為に対する精神慰謝料や治療代のほか、傷害を負わされたため仕事できなかった間の休業損害や、後遺障害が発生したときの逸失利益などを支払うことになります。

飲酒して車を運転してしまった場合、それ自体が犯罪となります。
酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができない状態で運転した場合)で車両等を運転した酒酔い運転の場合、5年以下の懲役または100万円以下の罰金に処されます(道路交通法第117条の2第1項第1号)。
身体に保有するアルコールの程度が、血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム又は呼気1リットルにつき0.15ミリグラム(道路交通法施行令第44条の3)で車両等を運転した酒気帯び運転の場合、3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処されます(道路交通法第117条の2の2第1項第3号)。

懲戒処分
飲酒酩酊により他人に被害を与えたり、飲酒運転などをすると、非違行為をしたとして、懲戒処分を受けることになります。

国家公務員の懲戒に関する、人事院の「懲戒処分の指針について」の、「3 公務外非行関係」では、「 (11) 酩酊による粗野な言動等 酩酊して、公共の場所や乗物において、公衆に迷惑をかけるような著しく粗野又は乱暴な言動をした職員は、減給又は戒告とする。」とされています。

飲酒運転をした場合は非常に厳しい処分となっており、
「4 飲酒運転・交通事故・交通法規違反関係」
「 (1) 飲酒運転
ア 酒酔い運転をした職員は、免職又は停職とする。この場合において人を死亡させ、又は人に傷害を負わせた職員は、免職とする。
イ 酒気帯び運転をした職員は、免職、停職又は減給とする。この場合において人を死亡させ、又は人に傷害を負わせた職員は、免職又は停職(事故後の救護を怠る等の措置義務違反をした職員は、免職)とする。
ウ 飲酒運転をした職員に対し、車両若しくは酒類を提供し、若しくは飲酒をすすめた職員又は職員の飲酒を知りながら当該職員が運転する車両に同乗した職員は、飲酒運転をした職員に対する処分量定、当該飲酒運転への関与の程度等を考慮して、免職、停職、減給又は戒告とする。」
と定めています。

こちらの記事もご覧ください。
公務員と粗暴犯-公務員が暴行・傷害事件を起こしてしまった場合の弁護活動について解説

まとめ
このように、公務員が飲酒酩酊して事件を起こした場合、刑事・懲戒と重い処分を下される可能性があります。
公務員の方で飲酒にまつわる問題でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。

公務員の懲戒処分と刑事事件-不起訴でも懲戒免職となる場合について解説

2024-11-22

公務員の方であれば、刑事事件を起こして裁判を受け、何らかの刑罰を受ければ懲戒処分を受け、場合によっては懲戒免職となることをお分かりかと思います。
 また、懲戒処分の重さも基本的には刑事処分の重さに比例しますし、そのこともおそらく想像がつくと思います。
 しかし、刑事事件で不起訴処分となっても懲戒免職となるケースがあります。
 今回は、最近のニュースを参考に、不起訴処分でも懲戒免職になる例について解説したいと思います。

関係ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/9d8b57bb8e1877f37def9738a8d1f4f042eeefce
(Yahoo!ニュース。令和6年10月23日閲覧)
以下、引用文
去年10月、北海道北見市で大麻を使用したとして、20代の男性消防士が懲戒免職となりました。
~中略~
北見地区消防組合によりますと、懲戒免職となった20代の男性消防士は、去年10月、北見市内で違法薬物と認識しながら大麻を譲り受けて使用したということです。
男性消防士は、今年5月31日付けで不起訴となっていましたが、北見地区消防組合は、その後の内部調査で男性消防士が大麻を使用したことを認めたことなどから、免職処分としました。
北見地区消防本部山田敏文消防長は「職員の不祥事により地域住民の信頼を大きく損ねたことを深くお詫び申し上げます。公務員である以前に社会人としてあってはならない行為であり、職員一人一人の倫理観の醸成を図るとともに、再発防止に取り組み、地域住民の信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。

関係法令について
 関係法令は、以下の通りです。紹介するのは国家公務員関係ですが、各自治体にも類似した運用をするところが多いと思われます。

懲戒処分の指針について
第2 標準例
3 公務外非行関係
(10) 麻薬等の所持等
麻薬、大麻、あへん、覚醒剤、危険ドラッグ等の所持、使用、譲渡等をした職員は、免職とする。

懲戒処分の基準においては、刑事処分での確定判決を要件としていません。また、明確に法律に違反することも要件とはしていません。
したがって、処分権者が、十分な事実が揃っていると判断し、公務員として相応しくないと判断すれば、懲戒処分は行われることになります。

弁護活動
 ニュースの事例については、「内部調査」となっていますが、処分を受けた男性職員から何らかの聴き取りを行っていることが考えられます。その聞き取りが、誰に相談する間もなく行われ、対応が上手くいっていない可能性があります。
 弁護士がついていれば、ウソをつくなどをお助けすることはできませんが、懲戒処分がなるべくされないような対応が可能かもしれません。さらに、捜査段階から弁護士が関わることができれば、より懲戒処分がなされない可能性が高くなるでしょう。
 捜査機関や、職場は、あなたがなるべくだれにも相談していない状態で証言・証拠を取って来ようとします。そのため、心当たりがあるのであれば早めに弁護士に相談することが重要です。

まとめ
麻薬関係だけではなく、その他の関係の事件でも、不起訴になったのに処分を受ける、という可能性が出てくるかもしれません。例えば、18歳以上の異性だと思って性的な関係を持ったのに、実は18歳未満だった、というような場合もあるでしょう。そのほか、警察では自分に有利な主張が出来ていた人でも、職場での聴き取りでは自分に不利なことを言ってしまうかもしれません。
そのような場合に、どう動いていくのか、何をどう主張するのか、弁護士と一緒に考えていくことで、良い結果が得られる可能性が上がります。
刑事処分と懲戒処分の関係でお悩みの公務員の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。

こちらの記事もご覧ください
公務員と懲戒処分-公務員がパパ活でお金を払って女性に会う行為をしていた場合について解説

公務員の情報の取り扱いについて-公務員の秘密情報の保護や違反した場合の刑罰について解説

2024-11-18

公務員が職場の秘密情報を漏らしたり、資料を紛失することがしばしば問題となります。
ここでは、公務員の情報の取り扱いについて解説します。

公務員の情報の取り扱い
文書の保護
公文書等の管理に関する法律」は第1条で「この法律は、国及び独立行政法人等の諸活動や歴史的事実の記録である公文書等が、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るものであることにかんがみ、国民主権の理念にのっとり、公文書等の管理に関する基本的事項を定めること等により、行政文書等の適正な管理、歴史公文書等の適切な保存及び利用等を図り、もって行政が適正かつ効率的に運営されるようにするとともに、国及び独立行政法人等の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的とする。」としています。そして、行政文書の管理について、保存(第6条)や移管・廃棄(第7条)などについて定めています。もっとも、この法律に違反したからといって、罰則はありません。
一方で、公文書を意図的に破棄したりすると、犯罪に該当します。
公務所の用に供する文書又は電磁的記録を毀棄した者は、公用文書等毀棄罪に当たり、3月以上7年以下の懲役に処されます(刑法第258条)。
また、公文書を紛失したからといって偽物をつくったりすれば処罰されます。
行使の目的で、公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書を偽造した者は、公文書偽造罪に問われ、1年以上10年以下の懲役を科されます(刑法第155条第1項)。公文書を変造した者も、同様に処罰されます(刑法第155条第2項)。
無印公文書を偽造又は変造した場合は、3年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処されます(刑法第155条第3項)。

情報の保護
国家公務員は、国家公務員法100条1項において、「職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする」と定められています。
地方公務員についても、地方公務員法で同様に定められています(地方公務員法34条1項)。
これらの規定に違反して秘密を洩らしたときは、いずれも1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されます(国家公務員法109条12号、地方公務員法60条2号)。

懲戒処分
公務員については、秘密漏洩や文書の破棄などをすると、懲戒処分の対象となります。国家公務員に関する「懲戒処分の指針」の「第2 標準例 1 一般含む関係」では、次のとおり定められています。
(8) 秘密漏えい
ア 職務上知ることのできた秘密を故意に漏らし、公務の運営に重大な支障を生じさせた職員は、免職又は停職とする。この場合において、自己の不正な利益を図る目的で秘密を漏らした職員は、免職とする。
イ 具体的に命令され、又は注意喚起された情報セキュリティ対策を怠ったことにより、職務上の秘密が漏えいし、公務の運営に重大な支障を生じさせた職員は、停職、減給又は戒告とする。
(13) 公文書の不適正な取扱い
ア 公文書を偽造し、若しくは変造し、若しくは虚偽の公文書を作成し、又は公文書を毀棄した職員は、免職又は停職とする。
イ 決裁文書を改ざんした職員は、免職又は停職とする。
ウ 公文書を改ざんし、紛失し、又は誤って廃棄し、その他不適正に取り扱ったことにより、公務の運営に重大な支障を生じさせた職員は、停職、減給又は戒告とする。

まとめ
公務員は公文書について厳正に保存せねばならず、意図的に廃棄したり改ざんすれば、重い刑罰や懲戒処分を受けることになります。不注意で持ち出したり紛失しても、懲戒処分の対象となります。秘密漏洩などがあればより重い処分を受けます。
公務員の方で文書や秘密情報の扱いでお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。

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公務員と公文書の保護ー公務員の公文書の保護や違反した場合の刑罰について解説

公務員の性犯罪と面会要求―公務員の十六歳未満の者に対する面会要求等罪について解説

2024-11-15

公務員による性犯罪事件は少なくありません。
ネットニュースでも逮捕された多数の公務員による性犯罪事件が報道されています。
公務員はその地位の重要性から、実名報道されることが多いです。
当事務所へも、公務員の方が性犯罪事件を起こして相談・依頼されるケースが多数あります。
最近は、警察がサイバーパトロールをして、ネット上から性犯罪事件を発見し、犯人特定まで行くケースも増えてきました。
「十六歳未満の者に対する面会要求等罪」が新設され、インターネットに書き込んで被害者へ面会を要求しただけで犯罪とされるようになりました。
そこから、更に重大な犯罪が発覚し、逮捕となることも珍しくありません。
昔にネットに書き込んだことについて、結構な時間が経過してからいきなり自宅に警察が来て捜査・取調べを受け、スマートフォンやパソコンが押収され、逮捕されることもあります。
安易な気持ちで行ってしまったことにより、勤務先から懲戒処分や免職となってしまい、公務員としてのこれまでの平穏な生活が壊れてしまいます。

十六歳未満の者に対する面会要求等罪は刑法第182条に定められており、わいせつの目的で、16歳未満の者に対し、次の各号に掲げるいずれかの行為をした者に成立します。
一 威迫し、偽計を用い又は誘惑して面会を要求すること。
二 拒まれたにもかかわらず、反復して面会を要求すること。
三 金銭その他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をして面会を要求すること。
更にわいせつの目的で当該16歳未満の者と実際に面会をした者は、より重く処罰されます。
16歳未満の者と実際に会い、わいせつな行為をしたら不同意わいせつ罪、性交等をしたら不同意性交等罪が成立します。
相手が16歳未満であれば、同意があっても無効とされ、犯罪が成立します。
特に不同意性交等罪は5年以上の有期懲役刑という重い犯罪で、執行猶予が認められる可能性は低く、実刑で長期間刑務所に入ることになります。

16歳未満の者に対し、次の各号に掲げるいずれかの行為を要求した者も、犯罪が成立します。
一 性交、肛門性交又は口腔性交をする姿態をとってその映像を送信すること。
二 前号に掲げるもののほか、膣又は肛門に身体の一部又は物を挿入し又は挿入される姿態、性的な部位(性器若しくは肛門若しくはこれらの周辺部、臀部又は胸部)を触り又は触られる姿態、性的な部位を露出した姿態その他の姿態をとってその映像を送信すること。
実際にこれらの映像を送信させたら、不同意わいせつ罪が成立します。

公務員が犯罪を行ってしまった場合、懲戒処分を受けるなど、失うものが非常に大きく、その人や家族の人生に甚大な悪影響が生じます。
人生に取り返しの付かないことになってしまうかもしれません。
このような公務員犯罪の特質を踏まえたうえで、専門家による適切で素早い対応が必要になります。
公務員犯罪事件の弁護活動には、特殊で高度な知識と経験が求められ、どの弁護士に依頼するかによって、人生が大きく左右されることも多くあります。
公務員の方が十六歳未満の者に対する面会要求等罪を行ってしまったら、すぐに弁護士に相談しましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、公務員による性犯罪事件をこれまでに多数扱って解決に導いており、実績があります。
懲戒処分や免職のリスクに具体的にどのように対応すればいいか、具体的に分析したうえで解決に導いていきます。
取調べ対応、釈放対応、被害者対応、裁判対応等、検討しなければならないことは多岐に渡ります。
公務員による性犯罪事件について精通している弁護士が対応させていただきます。
まずは無料の面談を受けてみてください。
逮捕された場合は、家族等が有料の初回接見サービスを依頼されることができます。
迅速に熱心に対応させていただきます。
0120-631-881までお気軽にお電話してください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は全国展開して各地に支部がございます。
刑事弁護は迅速な対応が必要となりますので、なるべく早くご連絡をお願いいたします。

こちらの記事もご覧ください

公務員による未成年者に対する性犯罪―公務員から未成年者に対して成立し得る性犯罪について解説

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