公務員の懲戒処分で自己申告は有利に働く?飲酒運転の事例をもとに解説

飲酒運転

公務員の方が何らかの犯罪行為や不祥事を行った場合、懲戒処分を受け、場合によっては懲戒免職になるのは皆さんお分かりのことと思います。そして、処分の重さは年々重くなっているように感じられ、自動車や自転車の飲酒運転はその中でも特に処分が重くなっているように感じられます。
その中で、今回は自己申告が処分にどのような影響を及ぼすのか、実際の事例を基に考察していきたいと思います。

実際の事例

飲食店で生ビールを大ジョッキで5杯ほど飲んだあとに、電動キックボードを運転したとして、大阪市西成区役所の27歳の職員が停職3か月の懲戒処分を受けました。
(中略)
西成区役所によりますと、この職員は去年11月、残業後に区役所近くの飲食店で同僚職員2人と会食。その際、生ビールを大ジョッキで5杯ほど飲んだということです。
そして、レンタルしていた電動キックボードで帰宅する際に、道路の段差につまづいて転倒し負傷。その後、職員自ら上司に自主申告し、事態が発覚したということです。
この職員は今年6月、大阪簡裁から罰金の略式命令を受けました。
西成区役所は「改めて1人1人の職員に対し、勤務時間の内外を問わず公務員としての立場を十分に自覚し、市民の疑惑や不信を招くような行為を厳に慎むよう、あらゆる機会を通じて周知徹底を図ってまいります」とコメントしています。
Yahoo!ニュース 令和7年7月31日閲覧。)

関係法令

上記の行為に関しては、軽車両の飲酒運転にあたります。呼気中のアルコール量は定かではありませんが、酒気帯び運転にあたっていると思われます。
刑事罰自体は少なくとも3年以下の拘禁刑若しくは50万円以下の罰金ですが、情状や弁償などによっては不起訴になる可能性もあります。
ただし、酒気帯び運転等での不起訴に関しては、事実を認めて争わないような場合、ほとんど見られません。

懲戒基準

大阪市の懲戒基準は以下の通りです。(令和7年7月31日閲覧)

飲酒運転については、免職又は停職となっています。

自己申告はどう影響したのか

処分基準上、今回取り上げた事例は、懲戒免職もあり得ると言えます。
特に、今回取り上げた事例では、レンタルしていた電動キックボードを損壊させ、電動キックボードの持ち主にも迷惑をかけています。近年、飲酒運転で重い懲戒処分が出ていることも踏まえると、懲戒免職も有り得たと言えます。

そのため、本件で自己申告をしたことについては、処分を一定程度軽くする方向に傾いたと分析できます。

なお、事件を起こした逮捕された職員や、免許停止、免許取消の処分を受けた職員については、上司に報告をするように定めた懲戒処分規定があります(上記の懲戒基準参照)。
本件で逮捕、免許停止等が行われているのかは定かではありませんが、懲戒基準から見ても、当該処分を行った大阪市は事件の報告が行われたかどうかを重く見ていることが分かります。

まとめ

不祥事を起こしてしまった後の対応で、処分が大きく変わる可能性もあることをお分かりいただけたと思います。
処分軽減や、処分回避に関心がある方は、一度弁護士の相談に来ていただくことをお勧めします。弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が、全力でサポートいたします。

keyboard_arrow_up

0120631881 問い合わせバナー LINE予約はこちら